韓国でダイエット相談を受ける前に確認したい体成分測定のこと

体重計に映る一つの数字だけでは、今の体で何が増え、何が減っているのかを見分けることはできません。私たちリナインクリニック(RE:NINE CLINIC)では、InBodyによる体成分測定と医師によるダイエット相談をご案内しています。体成分の数値を正しく読むには、BMIやウエスト周囲径といった臨床的な基準もあわせて確認する必要があります。

体重が同じでも、筋肉量・体脂肪量・体水分の内訳は人によって異なります。その内訳をどう組み合わせて管理を始めるかが、ダイエット相談の出発点になります。測定はその内訳を数値として可視化する作業であり、相談はその数値を生活習慣や既往歴に照らして解釈する作業です。韓国滞在の前後にダイエット相談を検討されている方にとっても、この二段階を分けて理解しておくと、限られた滞在日数の中で相談内容を絞り込みやすくなります。

体重・BMI・ウエスト周囲径が担う役割

韓国の診療現場で肥満を判定する基本的な指標は二つあります。大韓肥満学会「肥満診療指針2022(第8版)」要約版は、成人のBMIが23kg/m²以上を肥満前段階、25kg/m²以上を肥満と分類し、ウエスト周囲径が男性90cm以上・女性85cm以上の場合を腹部肥満と診断するよう推奨しています。同指針は、腹部肥満がある場合には併存疾患のリスクを高く見積もって管理するよう整理しています。

BMIは計算が簡単な一方で、体の内訳までは説明できません。大韓肥満学会は、筋肉量が多い場合は体脂肪がさほど多くなくても肥満に分類されることがあり、BMIが18.5〜24.9kg/m²の範囲では体脂肪量を十分に反映できないという限界を併せて案内しています。ウエスト周囲径も測定位置によって値が変わるため、最下部の肋骨と骨盤最上部の中間で、皮膚をつまむように圧迫せずに測る手順が定められています。

体成分分析は、この二つの指標だけでは見えない部分を補う資料です。国民健康保険一山病院の研究報告書(2016)は、BMI単独よりもBMIと体成分分析を組み合わせたほうが肥満関連疾患の高リスク群をより的確に分類でき、いわゆる隠れ肥満を早期に把握できる余地があると整理しています。

体成分分析装置は体の何を読み取るのか

InBodyに代表される体成分分析は、生体電気インピーダンス法という原理を使います。前述の報告書によると、水分を多く含む筋肉には電流が比較的流れやすく、水分の少ない脂肪には流れにくいという性質を利用し、この抵抗値から体脂肪量・骨格筋量・内臓脂肪面積・たんぱく質・ミネラルなどの項目を算出します。放射線被曝がなく、数分で完了する検査です。

ただし、算出方法が計算式に依存している点はそのまま限界になります。BIAと4区画モデルを比較した系統的レビュー(PMC)は、健常成人を対象とした12件の研究を検討した結果、BIA機器の推定値が基準モデルの体脂肪率・除脂肪量と一貫して一致するわけではなかったと報告しています。研究間のばらつきが大きく、メタ分析は実施されませんでした。

体脂肪率をより精密に測る方法も存在します。大韓肥満学会は、DXAが体脂肪率の正確な測定に役立つ一方で、機器が高価であり専門の人員も必要になると案内しています。診療現場で体成分分析装置が広く使われているのは、精度が最も高いからではなく、放射線を使わずに比較的短時間で繰り返し測定できるためです。

同じ体でも数値が変わる条件

繰り返し測定から意味のある変化を読み取るには、条件をそろえる必要があります。体成分分析は測定前の食事や水分摂取の影響を受けやすく、体水分の分布が変わると結果もあわせて変動します。

多周波BIAを実使用環境で評価した研究(European Journal of Clinical Nutrition, 2025)は、健常な成人1,000名を対象にInBody 770とDXAを比較しました。この研究は食事・水分・運動の条件を統制していない環境でも再現性は高く、内臓脂肪を除く体成分推定の精度は中程度であったと結論づけています。対象は現役の米海兵隊員1,000名であり、結果をすべての患者群にそのまま当てはめることはできません。

こうした背景から、私たちは測定前の案内も相談の一部だと考えています。院内の案内に沿って、できるだけ同じ時間帯・近い食事や水分の条件で、激しい運動の直後を避けて測定していただくと、変化の方向を読み取りやすくなります。一度の数値よりも、同じ条件で繰り返した数値の推移のほうが多くを語ります。

相談で一緒に確認する項目

測定結果を前に、医師と確認していただきたい項目は次のとおりです。

確認項目何を見るか解釈時の注意点
体重・BMI全体の規模と分類区分筋肉量が多い場合や標準範囲のBMIでは体脂肪を過小・過大評価する可能性がある
ウエスト周囲径腹部肥満の有無男性90cm・女性85cmが基準。測定位置と呼吸で値が変わる
体脂肪量・体脂肪率脂肪の絶対量と割合体脂肪率の判定基準は根拠が十分でなく、単独の判定基準としては使わない
骨格筋量減量過程で守るべき部分体水分の変化が値に影響することがある
内臓脂肪指標腹部脂肪の分布傾向機器による推定値であり、画像検査と一致しない場合がある
体水分測定条件の信頼性食事・飲酒・運動・時間帯の影響をあわせて確認する

体脂肪率だけを切り離して正常かどうかを判定しない理由は、学会の案内にそのまま記されています。大韓肥満学会は、体脂肪率の判定基準はまだ根拠が不十分であるため、併存疾患を考慮してBMIとウエスト周囲径で診断することを優先すべきだと述べています。体成分の数値は、この判断を補う資料として使うときに本来の役割を果たします。

減量目標を数値で決める方法

目標設定にも参考になる基準があります。大韓肥満学会の診療指針は、治療前体重の5〜10%を6か月以内に減量することを一次目標として示しています。同指針は、肥満関連の併存疾患を予防・管理するために、減量後も1年以上の長期管理を推奨しています。

この範囲は控えめに見えるかもしれません。ただし、同じ指針が減量後の長期管理までを推奨していることを踏まえると、最初から維持できる範囲に目標を設定しておくほうが、相談の中でも扱いやすくなります。

筋肉を守りながら減らす方法

減量の過程では脂肪と一緒に他の組織も減っていきます。インクレチン系薬剤時代の体重減少と除脂肪量保持に関する叙述的レビュー(2025)は、こうした薬剤が大幅な体重減少を促す一方で、筋肉量と骨量の急速な減少を伴うことがあり、たんぱく質と食物繊維を十分に含む食事と構造化されたレジスタンス運動が筋肉量の減少を抑え、機能的な体力を保つうえで重要だと整理しています。

食事と運動を組み合わせた場合の効果は、個別の臨床試験でも確認されています。アムステルダム地域の55歳以上の過体重・肥満成人を対象にした10週間のランダム化比較試験(PMC)は、高たんぱく食とレジスタンス運動が、減量中の除脂肪量の保持・体脂肪量の減少・ウエスト周囲径の変化・握力や身体機能に与える影響をあわせて評価しました。対象が特定の年齢層と条件に限られているため、個人に適用する食事量や運動強度は診療の中で調整する必要があります。

私たちが相談の中で体成分の数値を改めて取り出すのは、まさにこの段階です。体重が2kg減ったとして、その2kgがどこから減ったのかを確認しなければ、翌月の食事と運動の計画を修正することはできません。

韓国滞在に合わせて相談を準備される方へ

私たちリナインクリニックは、ソウル市中区小公路116、ソウルセンタービル2階にあります。市庁駅と明洞の間の都心エリアに位置しており、滞在中の移動負担が大きくなりにくい立地です。InBodyによる体成分測定と医師によるダイエット相談は、ダイエット案内ページでご確認いただけます。

診療スペースをプライベートに構成し、個別相談を基本としているのは、体重や体型が非常に個人的なテーマだからです。プライベートな設備と個別対応の方針は、病院紹介ページにご案内があります。

訪問前のご質問は、予約案内ページの問い合わせ窓口からお送りください。日本語でのお問い合わせにはLINEをご利用いただけます。測定と相談の範囲、準備事項を事前に確認したうえで訪問日程を組んでいただくと、限られた滞在日数の中でも無理なく進めやすくなります。診断・治療方法・期間は、診療時の医師の判断によります。

FAQ

体成分測定の前に準備しておくことはありますか。

測定前の食事・水分摂取・運動について、院内の案内をご確認ください。国民健康保険一山病院の報告書が説明するとおり、体成分分析は体内の水分分布を前提に計算されるため、食事直後や激しい運動の直後は数値が変動しやすくなります。同じ時間帯・同じ条件で繰り返し測定していただくと、変化を読み取りやすくなります。

測定のたびに数値が少し違いますが、信頼してよいのでしょうか。

一度だけの絶対値よりも、同じ条件で繰り返した数値の推移をご覧いただくほうが有用です。実使用環境での研究では高い再現性が確認された一方、DXAとの比較では体脂肪量・除脂肪量の推定値に差が見られました。条件をそろえた繰り返し測定は、この変動を抑えるための手順です。

体脂肪率は何パーセントであれば正常なのでしょうか。

大韓肥満学会は、体脂肪率の判定基準についてはまだ根拠が十分でないため、BMIとウエスト周囲径による診断を優先すべきだと案内しています。体脂肪率は、他の指標と並べて確認する参考値として扱うのが適切です。

施術を決めていない状態でも、測定と相談だけを受けることはできますか。

測定と相談から始めていただけます。体成分の結果と生活習慣、既往歴を確認したうえで管理の方向性をご説明し、その後の選択は相談内容を踏まえてから決めていただいて構いません。ご不明な点は予約案内ページからお問い合わせください。

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